マシューズの新しい冒険が始まる。
マシューズワイナリーとしてワクワクしている時期。
先日マシューワインのポートフォリオ内にてブランド史上最高のスコアを更新しました。
現在および今後リリースされる秋のワインの多くはワインアドボケイトのロバート・パーカーから93~95ポイントの評価を得たものたちです。
受賞を機にマシューズを心より応援してくださるファンの方々と一緒に、私たちの過去8年間の旅を振り返りたいと思います。
まずは、1992年にさかのぼってみましょう。
ワシントン州の伝統的なワインブランドの1つであるマシューズの最初の記憶は1992年です。
この頃、 ちょうど全国に評判が広がり始めており、プレミアムワシントンワインの初期のリーダーだったと言えます。
10年近くにわたって一貫して高級ワインを製造してきましたが、2000年代初め頃から苦戦し始めました。
この頃のワイナリーは事業管理がずさんで、経営難に陥っており、その影響でワインの品質も低下し始めていました。
そんなおり、オーティスファミリー(上図)に、事業の資本再編成を依頼しました。
分析をしてもらった結果、マシューズの全盛期を取り戻すためには6つ柱が必要だという結論に至りました。
- より良いワインメーカーの起用
- ブドウ園との関係
- 輸送時間の短縮
- ワイン製造施設
- 近隣農家たちとの協力
- ワイナリーとしての目標設定
2008年から我々はこれらの改善に着手した。しかし達成するのは非常に困難なものばかりでした。
アリン・モレルをヘッドワインメーカーに
ワシントン州のブドウ園を世界的なワインの産地にするためには、ワイナリーとあらゆる部分が調和して機能しなければなりませんでした。 まず最初のステップとして、ワイン製造を管理するためのリーダーを見つけなければなりませんでした。 そんな時に見つけたのがアリン・モレルです。
彼はゴールデンステート·ヴィントナーズ、シルバーオーク·セラーズ、ワイン技術コンサルティング会社などで働いた後、ナパ·バレーを離れ、スタッグス·リープ、ジョセフ·フェルプス、キンテッサ、チャペル、ヴィンヤード29などで働いた経験がありました。 彼は、ナパバレーにあるシルバード·トレイルで得た知識をコロンビアバレーに持ち込み、様々な改革を始めました。
改革をするにあたり、品質低下の原因をまずは探り大きな要因を見つけました。 全盛期はプレミアムボルドーブレンドに重点をおいて製造していましたが、低迷し始めた頃からシラー、シャルドネ、ピノノワール、ヴィオニエなど他のワインもリリースしていたのです。 つまりワイナリーはボルドーをイメージした素晴らしいワインを作ることに集中してておらず、このことはワインの品質とスコアがそれを物語っています。 アリンと私たち家族は緊密に協力し、ワイナリーのエネルギーを州の最高のブドウ園から可能な限り最高のボルドースタイルのワインを生産することに情熱を注ぐことにしました。
結果、ボルドー風ワインを目標にすることでマシューズのミッションを見失わずに製造できるようになりました。
アリンがワイン製造の仕事を引き継いだのとほぼ同時に、コロンビアバレーのブドウ園管理者やブドウ栽培者との関係を早急に再構築する必要もありました。
すべてがブドウ園で始まります(もう一度)
アリンを起用したのと同じ2008年、マシューズと親交の深かったブドウ園のほとんどはから契約解除を考えていると申し出がありました。 恥ずかしいことながら、この頃のマシューズは大事な農家との関係をずさんに扱っていたからです。 そこでクリフ·オーティスと彼の息子ブライアンとアリンは小切手を手にし、ぶどう畑の管理者に会うためにウッディンビルから東にあるコロンビア・バレーへと向かいました。
契約継続をお願いしにいく時点では、葡萄は5トンしか確保できていませんでした。 真夏までに50~60トン葡萄が必要にもかかわらずです。 私たちは今までの関係を守るために、コロンビア·バレーで栽培パートナーと時間を過ごした後、1人を除いて他の生産者は必要な果物を提供することに同意してくれました。 誠意を表すためにも、小切手をその場で書き渡しました。 この時必要な量の葡萄が確保できていなければ、ワイナリーは倒産していたでしょう。
もしこの時フルーツが必要分確保できてなければ、倒産していたでしょう。 しかし、ここでの大事な出来事は葡萄が確保できたことだけではありません。 最も重要なことは、生産者と一緒に時間を過ごすことによってビジネス関係を再構築できたということです。
上記の決定はリスクが非常に高く、勇気と責任が必要でした。 復活させるのは非常に労力が必要なため低迷したままの方が楽だという考えの人もいました。 しかし、それは私たちオーティスファミリーのやり方ではないと思いました。 1992年からマシューズを愛してくれている皆様に対して誠意を見せるためにも、これから正しく運営をしていくことを誓うことにしました。
ですが、2008年には国が不況に陥り大きな選択をしなければいけなくなりました。
不況に大きな賭けをする
2008年から2009年の間に国の経済が低迷に陥ると、ワシントン内の大半のワイナリーが経費を削減していました。
マシューズも同じく経済状況はよくはありませんでしたが、大きな決断を迫るニュースが舞い込んできました。 2つのヴィンテージの出来が今年は素晴らしいと契約をしていない栽培者から突然電話があったのです。 他のワイナリーが経費削減でぶどう園との契約を解除したおかげで、私たちは州内で最高のいくつかのブドウ園区画の契約のチャンスが訪れたのです。 これを逃したら、二度とこのような好機は訪れないかもしれないと思い、すぐにそのチャンスに飛びつきました。
その結果、私たちはワシントンの最高品質のブドウ園の区画を確保することができました。 アリンのをはじめとする確かな判断のもとで管理されているこの特別な果物は、今日までお客様に楽しんでいただいてる多くの優れたワインに使われています。
しかし、ワインをより良いものにするために、高品質のブドウの調達だけを頼りにしてはいけないことが分かっていました。
ワインメイキングのレベルアップ
アリンの指導の下ワイン作りの基礎をしっかりと構築し、高品質の葡萄をを確保できたこともあり、我々はワイン作りの施設へと焦点を移しました。
2010年頃、せっかく多くの葡萄を確保できたにもかかわらず、ウッディンビルの施設ではそれを捌き切ることが難しい状況でした。 シアトルからのアクセスは非常に良好でしたが、施設は狭く、世界的なワインを作るには役に立ちませんでした。 その上、ブドウ園から何百マイルも離れた場所に位置していたためせっかく早朝に収穫したブドウもワイナリーに到着するのはほぼ10時間後。
届いた時点で鮮度も落ちていたためワインの品質に悪影響を及ぼしている可能性がありました。 また、新鮮な状態ではないので使用するぶどうの仕分けも非常に困難でした。
製造面においても、よくないことが起きていました。 これ以上ぶどうの鮮度を落とさないためにも到着次第葡萄を加工する必要があったため、収穫期である2、3ヵ月間は常に夜更けまで作業をしなければならなかったのです。 1、2晩ならロマンチックですが、流石にこれはときめきません。
この問題により、私たちは大きな決断をしなければいけませんでした。 ウッディンビルの新しい施設に投資するべきか、それともブドウ園に近い代替ソリューションを見つけるべきか? しかし、ブドウの品質のことを考えたら答えは一目瞭然。 私たちは、ブドウ園の近くに施設を移す決断をしました。
2010年のヴィンテージを皮切りに、当社のワイン生産の多くはワラワラのカスタムクラッシュ施設に移りました。 アリンは2011年にワラワラに移住し、その結果ワイン製造プロセスはシームレスになりました。
より良い設備への投資によって私たちのワインが次のレベルに到達できるであろう確信にもつながる大きな進歩でした。
2014年、私たちはより良いワイン作りのためにも最先端設備が必要になり、ワラワラ内に別施設を建設しました。 アリンが考案し、それを忠実に建設してもらいました。
この新しいワイン製造施設は目を見張るものがあります。 円錐形のコンクリートとステンレス製のタンクからカスタムベリー選別機とハンドソーティングテーブル、ポンプ、温度システム、建物の保管容量まですべてが一流です。
私たちは今、世界の名だたる製造メーカーたちの良い部分を上手に取り入れられたと自負してます。 米国は言うまでもなく、ナパ州の他の地域に匹敵する設備を使用。 これは、ワシントン州で最高の生産施設の一つにあたるといわれています。 そして、我々はウッディンビルに特別で確立された足跡を持っている。 これは大都市圏の中心部に位置するユニークなワイン地域である。
ワイナリーがあるとしても、そのような発言ができるのはごくわずかです。
ぶどう園の関係の再構築、ワイン製造施設が整ったので、次の課題に目を向けました。 それはワイン14~18ヶ月と最も長い時間をを過ごすことになる場所、フレンチオーク樽の改善です。
ボルドーをイメージしたワインのためのカスタムフレンチオーク樽
オークはワイン製造に必要不可欠な存在です。 しかし、すべてのオークが同じように製造されるわけではありません。 樽の改善もぶどう農場や施設の改善のように、親身に協力してくれる人を探す必要がありました。
そのような協力者を見つけることは、一夜にしてでできることではありません。 実際、オークがワインに与える影響を判断するには長年の経験も必要になってきます。 このことを念頭に置いて、ワインに適した樽はどのようなものか?話し合いが行われました。
過去8年間アリンは樽の製造者に会ったり、樽作りのプロセスを学ぶために何度かフランスへと足を運びました。 これらの経験を通して、社内ではシルベイン、ブテス、クインテッセンス、アラン·フーケが候補に。 結果として現在も私たちが利用してる樽の大半はここのものです。
また、アリンは最先端の協同組合であるトンネレリエ・オーと長い年月を欠けてカスタムバレルの開発に取り組んできました。 特にこだわったのは、使用する木とチャーの具合です。 熟考した甲斐があり、この樽で寝かせたワインはワインは神秘、暖かさ、存在感をもたらしてくれるようになりました。 マシューズでは「誘惑の樽」と呼んでいます。 2010年以降の、マシューズリザーブ、カベルネ·ソーヴィニョン、メルローを含むすべての最高級ワインに使用してます。
ちょっと待って…もう一度? マシューズ·カベルネ·ソーヴィニョンとマシューズ·メルロー? はい、間違いありません。
マシューズ·カベルネ·ソーヴィニョンとマシューズ·メルロットの紹介
マシューズ·ワイナリーの使命は、ワシントン州最高のブドウ園からボルドーにインスピレーションを受けたプレミアムワインを生産することです。 10年前そのミッションから一度外れたこともありますが、私たちは二度とその目標を見失わないように努力してきました。
それを念頭に置いて、カベルネ·ソーヴィニヨンとメルローを家にお迎えください。 ボルドーをイメージしたこれらのワインは、私たちのブランドの使命と完全に一致しています。 この秋にそれらを皆様と共有できることがとても楽しみです。
オーティスファミリーが所有するもう一つのワイナリー、テノールでは長年カベルネ·ソーヴィニョンブレンドとメルローブレンドを作る能力を磨いてきました。 テノールでリリースするカベルネ・ソーヴィニヨンは通常1対1、メルローは2対2として広く知っていただいてました。 今回マシューズでリリースするワインはこの比率も盛り込んで作っています。
(テノールでは、100%単一品種のワインのみを生産することに重点を置くために、「1:1」と「2:2」のワインの製造を中止しました。 詳細については、こちらをクリックしてください)。
マシューズカベルネはレフトバンクの素晴らしいキャブドミナントブレンドにインスパイアを受け、マシューズの名前にふさわしい素晴らしいワインとなっています。このワインは基本的に85%がカベルネ·ソーヴィニヨンで、残りはメルローかカベルネ·フランを使用し生産しています。
私たちは10年近くをかけてブドウ園の区画を調査しこのワインへの最適解を見つけ出しました。 これらを作る際のぶどうはレッドマウンテンとロイヤルスロープのブドウ園から調達されます。 2つのブドウ園の敷地はワシントンで最も標高の高い場所の一つであります。 熱心なカベルネ愛好家を楽しむのに十分な品質を確保しています。 アリンはナパで培ったルーツをつなぎ、食事の有無にかかわらず楽しめる柔軟な構造のタンニンで洗練されたワインを構築しました。
ワインアドボケイトは、マシューズ·カベルネ·ソーヴィニヨンに94点を授与しました。 2013年の生産は300ケースのみでした。 評論家のジェブ・ダナックがワインについて言ったことは次の通りです。
このワインはきっと皆様もお気に召していただけると思います。 近日発売予定ですので、楽しみにして頂けると嬉しいです。
マシューズ・メルローのインスピレーションは、ライトバンクの洗練された赤から引き出されています。 メルローはこのワインの少なくとも75%を占めており、残りのブレンドはカベルネ·フランで構成されています。
ワシントン·メルローはカベルネソーヴィニヨンのようなパレットの重さがあります。 この重さはワシントン品種の特性でもあります。 もちろん古典的なメルローらしい素晴らしい香りも楽しめます。 ハードコアなメルロー愛好家にも喜んでもらえるようなタンニン、構造、香り、元気さを兼ね備えているという自信があります。 そして、カベルネソーヴィニヨンが好きな方も思わずメルローファンに改宗すると確信しています。 このワインも数量限定で300ケースのみの生産となっています。
以下ジェブ・ダナックが2013年のメルローに91ポイントのスコアを与えたあとに述べた感想です。
製造時でのハードルは非常を高めに設定し今回リリースにまで至りました。 なので、このワインを味わった瞬間、皆様も私たちが感じた感動を共有できると確信しています。 そして最後に、とっておきのワインをご紹介したいと思います。
マシューズ·リザーブが復活
マシューズリザーブは生まれ変わります。
アリンと共に、ワイナリーの頂点を象徴するワインを作るためにこれまで努力してきました。 マシューズリザーブがそれにあたります。 マシューズが当初達成しようとした約束を果たすことに非常に重点を置いて製造してます。:つまりボルドーの影響を受けたプレミアムなワシントンワインの生産です。
マシューズリザーブという名前でのリリースは今年で最後ですが、来年はリザーブ·クラレットとして生まれ変わります。
2013年9月のリザーブリリースでぜひこの事実を一緒に祝ってください。。 このエレガントなワインは私たちのミッションに大きな感嘆符を与えると信じており、批評家たちも同意しています。 ワインアドボケイトは最近マシューズのボルドースタイルのワインの歴史上の中で最高得点である95点と評価してくれました。 ジェブ・ダナックのコメントはこのスコアが確かであることを強調しています。:
400ケースのみの製造。 もっとあればいいのに。 これらのワインを楽しみたい方は、最近新しく発表したファーム·トゥ·テーブル·ディナーへお越しください。 今度開催されるこれらのリリース·パーティーへの参加希望の方はワイン·クラブに参加する必要があります。 また、これからもこの親密なディナーには、今後多くの特別なワインが必ず登場します。
古いものが新しく生まれ変わります
今日のマシューズワインは、10年前から変わらない見た目をしています。 しかし、ワインのラベルを外し飲み比べてみてください。 近年のものと以前のものではクオリティーが格段に違うことを実感できるでしょう。
ブドウの供給源は10年目に達し非常に熟成してきました。 ワイン作りはよりクオリティが上がっています。 製造施設は、米国1位とまでいかないかもしれませんがワシントン州のどの施設にも匹敵するレベルです。 収穫からワイナリーまでの輸送時間も合理化しました。 ボルドーに敬意を払ったワインを作るという私たちの使命に完全に一致するように樽も調整しました。 私たちのブドウはワシントン州の多くの最高級のブドウ園から作られています。 ウッディンビルの所有区画は、この地域で最もユニークで高級なワインの味を感じる経験の一つとして、皆様にご好評いただいてます。 しかし最も重要なことは、マシューズのワインのクオリティーは過去を常に更新し続けているということです。
今日の80億ドル規模のワシントンワイン産業において、皆様のご支援により、私たちは25年前にあったブランドを完全に復活させることができました。 マシューズ·ワイナリー:ボルドーにインスピレーションを受け、ワシントンで作られました。
家族として、私たちはこのように短期間でこの目標が達成できたことを非常に誇りに思っています。 これは、我々のワインメーカーとアリンのチーム、試食室のスタッフ、農家のアレックスとクリークサイドファームの全クルー、そして私たちのことを応援してくれてるシアトルやワシントン州在住の皆様、ワシントン州、そして今これを読んでくださってる方々の応援なしでは、なし得れないことでした。
マシューズ·ワイナリーの物語の次の章へと足を進めます。 これらも皆様と新しいワインを共有できることを楽しみにしています。 お客様自身でこれらの新しいワインを確保するには、メーリングリストに登録するか、ワインクラブに参加してください。
再度になりますが、皆様がいなかったら私たちは成し遂げることができなかったでしょう!
- オーティス·ファミリー
追伸・私たちは長年にわたって行ってきた素晴らしい変化についてお話してきました。 この記事を読んで愛の輪を広めたいと思ってくださった方は、この記事をSNS(Facebook、Twitterなど)で共有してもらえると嬉しいです。 シェアしてくださった皆様には、ワインの試飲を無料で提供しています。 hello@matthewswinery.comにメールを送信して、試食の準備をしてください。 皆様を信頼しておりますので、シェアの報告はスクリーンショットなどは必要なく自己申告性となっています 私たちは自分たちのワインにとても誇りに思っています。 そして、ほとんどのワインはどれも数が限られていますが、最も情熱的なファンとそれらを共有したいと思っています。 もちろん、21歳でなければなりません。 すべての試食はウッディンビルの試食室で行われます: 16116 140th Pl NE, Woodinville, WA 98072.