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谷間から山へ

今日はマシューズワインの新しい章が始まる日です。
25年以上にわたり、コロンビアバレー一帯の農場で収穫されたぶどうを使用し、ワインを製造してきました。
今年は初の試みとしてレッドマウンテンのAVA内のぶどうのみを使用し、生産したワインを皆様に紹介できるのを心待ちにしていました。

今までは様々なテロワールで栽培されたぶどう園のワインをブレンドすることによって最高品質のボルドーワインを生産してきました。
この製造方法は今でもいいものが作れると信じていますが、より高みを目指すために、そしてオリジナリティーと個性のあるワインを生み出すために使用するぶどうのAVAエリアを一つに絞る方法に挑戦することにしました。

こうして、カベルネ・ソーヴィニヨン、クラレット(カベルネ風ブレンド)、キュヴェ(メルロー風ブレンド)をレッドマウンテンのAVA内のみのぶどうで製造し販売することとなりました。

レッドマウンテン産のワインは、最高の味を表現するのにぴったりだろう。 なぜなら、テルワールが非常に恵まれてるからだ。
— ブライアン·オーティス、所有者

レッドマウンテンのぶどうとの出会いは、1990年代半ばまで遡ります。
使用し始めてすぐの頃から、このぶどうの持つ個性で、カベルネソーヴィニヨンや、ボルドー品種の赤ワインを作ると間違いなく美味しいものが出来上がるだろうと感じていました。

1999年からマシューズにとってより重要なパートナーとなりました。
また、現在付き合いのあるブドウ園の中で最も長い農場でもあります。
2001年にレッドマウンテンは正式にAVAに指定されました。
ワシントン州の小さな地域ではありますが、何十年もゆっくりと楽しめる複雑なワインを作るためには欠かせないぶどうを生産していると長年評判です。

私たちはこの新たなシリーズのワイン作りをとても楽しんでおり、一つの目標も掲げています。
それは、ワシントン州のAVAそれぞれのテロワール感を存分に楽しめるワインを作ることです。
同じ州内でも、地質、標高、気候などが違うためぶどうにも個性があります。
これらを皆様にも知っていただくためにもブレンドをしないワインを届けていくことに使命を感じています。
もちろん、従来のブレンドしたワイン作りも継続していくため、コロンビアバレーシリーズにもレッドマウンテンや他のAVA農園のぶどうも使用していきます。

このワインはこちらの弊社ウェブサイトからご購入いただけます。
他に、ウッデンヴィル・テイスティングルーム+ファームでも販売されています。 
3種いずれも250ケースずつのみの販売です。

このワインをより深く知りたい方のために、ワシントン州、コロンビアバレー、そしてレッドマウンテンに関する情報をまとめましたのでよろしければご覧ください。

まず初めに注目したいのが、ワシントン州のAVAの品質の高さです。
アメリカで高級とされてるワインのほとんどは、こちらのぶどう使用されているワシントン産のワインである点です。
因みにAVAはそれぞれに個性があります。
数としては、現在国内に19ヶ所とされています。
※AVA(American Viticultural Area)の略称です。

ワイン製造チームによるレッドマウンテンの詳細。

レッドマウンテンAVA、コロンビアバレー、ワシントン州

指定:2001

ブドウ園面責:2,382エーカー(963ヘクタール)

上位品種:カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネフラン

年間平均降水量:5インチ

レッドマウンテンAVAのあるコロンビアバレーはワシントン州とオレゴン州にまたがっています。
降水量の多いピュージェットサウンドから離れた場所に位置ており、これはシアトルから南東200マイル強、ワラワラから北西70マイルのところにあります。

コロンビアバレーは1万3000年から1万5000年前に起こった大規模な氷河事件のおかげで、肥沃な大地となりました。
これにより一部の場所では、2000年間で50回以上の高さ1200フィートにも及ぶ洪水が起きていたほどです。
この大量の水と氷の塊が山腹を切り裂き、コロンビア峡谷を作り上げました。 
洪水の水が流れきった後、火山の玄武岩の上に堆積した泥、砂、不規則な花崗岩の混合物を道に残していきました。 
その結果、レッドマウンテンAVAの一部の地域では、8種類以上の地質を見つけることができます。

レッドマウンテンの気候は乾燥しており、強風がよく吹いています。 
他地域のぶどう園と比べ年間の平均降水量が少ないため、カビの発生の危険性が少ないです。
また、強風によってブドウの皮を厚く育て、タンニン、風味、色の濃度を高めます。
ただし、夏は陽が長く、晴れてることも多いためワインの熟成とコクに最適な味わいを含んだぶどうに仕上がります。

1975年にジョン·ウィリアムズとジム·ホームズによってレッドマウンテンに初めてぶどうの苗が植えられました。
ジョンとジムは師匠であるウォルター·クローア博士を敬愛していたため、ワインと料理が楽しめる施設を建てた際に彼の名前をつけました。
数年後の1980年には、レッドマウンテン初となるワイナリー最初のワイナリーが誕生。
2001年にはAVAとして認定されました。

レッドマウンテンはカベルネ·ソーヴィニヨンの産地として有名です。 
この品種は、コクがあり、濃い赤色の果物同様の個性、堅めのタンニンを持ち合わせてるほど構造がよく、高級で心地よい味わいが特徴です。
現在ではこれ以外にメルローやカベルネ・ソーヴィニヨンもワイナリーの方々から好評を得ています。

マシューズのワインについては、品質、タイプ、サステナブルであるいくつかの厳選したブドウ園と提携しています。

経営者のブライアン·オーティス氏は次のように述べています。

「ワシントン州でカベルネ・ソーヴィニヨンの産地といえばおそらくレッドマウンテンが1番に名前が挙がるほど有名なAVAです。 ボルドー品種は世界中あらゆる場所で作られていますが、レッドマウンテンのものは本家のぶどうの片鱗もありつつ、重厚で、力強く、複雑ですが新鮮で感動与えてくれる個性を持っています。 そのため、カベルネソーヴィニヨンやメルローをベースにしたワインを作る際に求められるすべてのものを提供することができると自負しております。

レッドマウンテンで栽培してるぶどうの大半は赤い実の品種です。
これらを使用したワインは非常に熟した表情のワインに仕上がっています。
それを可能にするのがこの辺りの気候です。
連日暑い日が続くため早く成長し、次の生育過程へ進むのが比較的早いと言われています。
また、内陸砂漠である為昼と夜の気温の変化(しばしば40F以上)なので、自然の酸性度をキープしつつ、新鮮さと熟成のバランスが非常に良いです。
ヤカマ川のおかげで、温度管理も非常にしやすく、風が吹き抜けるため霜がおりにくいと言われています。
風、そしてアルカリ性土壌、低栄養素の土壌により、厚い皮、小ぶりな実、堅いタンニンの生育が可能となっています。

上記の理由から、実に糖分ができるのが非常に早いですが、その段階では味わいはまだ未完成のため、グッと堪えて全ての時が満ちた時を見計らい収穫をおこなっています。
また、セラーにぶどうが入荷してからも、タンニンが多く出過ぎないよう丁寧に取り扱う必要があります。

これらが全てがうまくいった場合、レッドマウンテン産のワインはダークフルーツの個性、新鮮な酸味と構造的なタンニン、そして明確なミネラルを持ったも最高品質のものができるでしょう。 なぜなら、テルワールが非常に恵まれてるからだ。」

この素晴らしい特別なAVAと共にヴィンテージのワインを作り続けることができることは非常に嬉しいです。 そして、レッドマウンテンのみのヴィンテージワインをこのように発売まで至れたことに、大きな期待と感謝をここに記したいと思います。


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